大手保険会社に入社したからといって成功とはいえない
私が長く働いた業界は、損害保険業界になりますが、やはり安定はしています。
特に、大手の保険会社になると、給与・福利厚生が安定しているため、離職率が低く、新卒で入社して定年まで働き続ける方が大半です。
周りから見ても、安定していて、見る人によっては羨ましいと思う人もいるはずです。無職の時の私がみたら、何て順風満帆な社会人なんだと思っていたはずです。
しかし、中にいると、「就活でやっとの思いで内定をもらって入社した会社なのに、自分の人生はこれで良かったのか、やりたいことはこれだったのか。よく分からなくなってきました。」と特に若い子から、相談されることがありました。
ある程度の社歴を積むとそのように考える人は減ってくるのですが、若い子ほど、悩むことが多いようです。
最終的に、自分もこの会社を飛び出すことになるのですが、若い子から相談を受けると、一旦は上司として、「若い時は色々迷うことが多いと思うが、この会社は様々な経験ができるからもう少し頑張ってみたら。」のように回答していたのですが、今は、「もし飛び出したかったら、迷わず飛び出しなさい」と断言できます。
別に大手保険会社にいたから成功というわけでもないし、他社、他業界に移っても、何とでもなります。
しかも、一世代前だと、終身雇用が当たり前で、会社が守ってくれるのが当たり前でしたが、状況は大きく変化しています。大企業だからと言って、守ってくれる範囲が狭まっていますし、十分な教育を施す余裕もなくなりつつあります。
我慢せず飛び出す準備はしておく
自分の会社や自分の仕事が嫌いではなく、ただ単にキャリア形成に悩んでいるようなら、まだ飛び出さずに残るべきだと思うのですが、何かしら理由があるなら、もう飛び出す準備をしても良いと思います。
特に、どうしても業務内容が合わず、毎日我慢しているようなら、なおさらです。
私が金融機関からITベンダーに転職した最大の理由は、異動・転勤を避けるためでした。
大手の銀行・生保・損保のグローバル職(昔の総合職)においては、いわゆる役付(やくづき)と呼ばれる課長代理・課長補佐クラスになると、年収は800万円以上になってきます。
しかも、会社によっては福利厚生もばっちり、家賃補助も5万近く貰えるなど、収入面では不満がなくなってきます。知名度も安定性もあり、普通以上の生活を送っていくなら、全く問題ありません。
ただし、金融機関のグローバル職(昔の総合職)は異動に伴う転勤があります。
異動によって、営業から企画、事務処理部門からシステムのように、全くやることが変わってしまう場合もありますが、私は、家族が増えてから、異動に伴う転勤だけは、何が何でも避けたかったのです。
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